高血圧になぜ食事療法がよいのか?
私たちが食事を摂ると、基本的にでんぷんはブドウ糖に分解され、
小腸からブドウ糖として血液中に吸収されます。
それに伴い膵臓からインスリンというホルモンが分泌されて、
吸収された血液中のブドウ糖を細胞に取り込み、
エネルギー源として利用します。
そして、ブドウ糖が小腸から吸収されると、ブドウ糖を細胞に取り込むために、
分泌されたインスリンが細胞の扉を叩きます。
すると通常は、すぐ細胞が扉を開けてブドウ糖を取り込み、
エネルギー源として利用してくれます。
しかし、肥満、ストレス、動物性脂肪などの過剰摂取が原因で
インスリンの感受性が悪くなるとインスリンがいくら扉を叩いても、
扉を開けてくれない状態が起こります。
この状態を、「インスリン抵抗性」と呼び、扉が開かないために血液中の
ブドウ糖(血糖)が高い状態になり、高血糖の状態が続きます。
この状態では血糖が高いため、膵臓は、”もっとインスリンが必要だ"と思い込み、
インスリンをどんどん分泌していきます。
その結果、血液中のインスリンが高い状態すなわち、”高インスリン血症"になります。
高インスリン血症では、インスリンが食塩に含まれるナトリウムを再吸収して、
心臓から押し出される心拍出量を増やしたり、インスリンが交感神経系を刺激して、
血管倉収縮させ、血圧を高くします。
また、インスリンの働きが悪くなった状態のインスリンの作用不足は、
血糖の取り込みが悪くなり糖尿病を引き起こすだけでなく、
脂肪を分解する酵素の働きも悪くし、高脂血症をも引き起こします。
つまり、これらの病気は単独に発症するのではなく、
同時に重複して発症するケースが多いといえます。
この状態は、インスリンの働きが悪いために起こる代謝異常から発症し、
どれも原因が繋がっているためにこれらの疾病は重なって発症します。
この状態はメタボリックシンドロームと呼ばれ、先に述べたインスリン抵抗性が原因で、
糖尿病、高血圧、高中性脂肪血症、低HDLコレステロール血症(HDLコレステ
ロール40mg未満)などを引き起こします。
そのため、インスリン抵抗性を起こさない食事療注が予防や治療に有効であり、
食事療法をすることでこれらすべての疾病を改善することができます。